買い物して付加されるポイントや電子マネー、そして仮想通貨が浸透してきました。現金でしか買えなかったものが、別の通貨を通して手に入れられるようになりました。
コスト(費用)の概念も大きく変わってきて、経済学の基礎的な語彙だけでは追いつかなくなってきています。失われた時間や機会だけではなく、自分が費やした苦労や感情までも、一種のコストとして捉えるようになりました。
昔から「苦労した甲斐があったね!」なんていう時の「苦労」は、一種のコスト(費用)で、結果どうなったかは、成果(収益)みたいなもんですし。不思議ではありません。
ただ、最近は、物々交換に準ずるような概念が、少し、見直されてきているような感じがします。お金ではない対価で、物事や人と人との関係の中における様々な交換、交流がおこっていると思います。
例えば、情報があまりにも多い場合に、特定の「大家」が発するオススメのような言説は、かなり価値が高いです。まさに「対価」ですね。その価値に対して、別の価値ある情報でお返しするとか。お金を介さないで、価値交換するような行為です。
また、人と人との信頼関係そのものに、一種の価値が認識されていて、その信頼を仲介、取引するようなビジネスも生まれています。SNSから発展して、会員を中心とするコミュニティの中で、目的を持った活動が共になされる。そんなところに、価値を感じる人々が増えているのでしょうか。
参加型の学びですかね。
これらは、これからの大学を考える上で、かなり重要なテーマであり、どのような「価値」が重宝されるかは、テクノロジーの進化によって変化していく社会の中で、考えていかなければなりません。