朝礼拝1月

複数の私立大学をくくる語として、MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)や日東駒専などがありますが、最近、これらを変える動きがあるようです。昨日の進学情報系のメディアで紹介されていたのは、SMART(上智、明治、青山学院、立教、東京理科大)やRJK(立教、上智、慶応義塾)でした。

受験シーズンになると毎年これらが出てくるわけですが、いつも国内向けのくくりかただなと感じていました。18歳人口の減少に伴う高等教育の危機が語られる中でしょうがないのかもしれませんが、受験産業だけでなく、国の政策も国内向けのものばかりで、残念に感じています。

世界は広いのに。

それぞれの大学は、埋もれないように、自学の特色や強みを打ち出すことに力を入れ始めています。桜美林でも、グローバルに通用する教育、スポーツと芸術、そして、これからは、AIやデータサイエンスなどを含むテクノロジーにも力を入れていきたいと思っています。

そんな中、先日「留学生のためのニッポンのお正月体験」というプログラムで、1月4日〜5日の一泊二日の日程で、伊豆高原の桜美林クラブに行ってきました。学長主催のプログラムということで、主催者本人なので、最初から最後まで参加しましたが、留学生約60名も最後まで参加してくれました。

本学の数人の職員や学生スタッフが、企画から運営まですべて行ってくれましたが、本当に細かいところまで準備されていたので、素晴らしい会になりました。学生スタッフたちは非常にユニークな経験の持ち主で、話しててとても楽しかったし、留学生たちも、すっかり桜美林大学の学生になっており、留学生だけの集まりであることを忘れさせてくれるくらい、オベリンナーでした。

「なんだ、普通に世界から人が集まっているじゃないか」と。そんなふうに思いました。

世界から自然に人が集まる大学に成長していけば、国内の人口減少の問題は、あまり気にすることはないでしょう。

そして、ひとりひとりと話すと、本当にそれぞれユニークで個性的な学生さんたちでした。これはとても大事なことで、個人をきちんと知ることが大事だと思います。ややもすると「留学生」や「職員」というくくりで、話を進めてしまいがちになりますが、そこには一人ひとりの人間がいて、それぞれ、背景も経験も、知識や技術も、思考や行動も異なるのだと。

そして、日々、その一人一人が持っている力を十分にキャンパスで発揮することができれば、自然に、素敵なキャンパスになるじゃないですか。どのような場面でも、私たちひとりひとりが常に最高のパフォーマンスを発揮できるように、前向きに取り組めば、みんなが充実した幸せな時間を実感できるでしょう。

過去にこだわらず、明日を心配せず、今日をしっかり生きること。これが、今日の聖句の「世の光となること」の基本だと思います。

来年また留学生を連れて、伊豆に行くと思いますが、一緒に行きたい人はぜひ。



© HIROAKI H. HATAYAMA 2018