チャペルガイド
幸いなことに、桜美林大学には「チャペル」があります。キリスト教主義に基づく教育を施す学校なので、学内に礼拝堂を設けているのです。キャンパスの中にチャペルがあることで、学生や教職員はいつでも中に入り、静かな気持ちで思慮することができます。また礼拝によって、自分を見つめ直したり、感謝したりする機会も与えられます。
一般的に教会の礼拝の最後には、牧師の先生が次のような祝祷を捧げてくださいます。「主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが、あなたがた一同と共にあるように。アーメン(コリントII、13・13)。」これはイエス・キリストと、その父なる神と、聖霊が一体となって、私たちに力を与えてくださる三位一体の神の祝福を表した言葉です。いつも神さまが私たちのそばにいて、私たちがその御心にかなう生き方ができますようにとお願いするのです。
同じように私たちの大学でもチャペルアワーがあり、チャプレンとしての先生がたが礼拝の時を持ってくださいます。日常の生活と聖書を結びつけた様々な説教を通して、みなさんを勇気づけ、励まし、癒し、祝福してくださいます。たとえ大きな迷いや深い苦悩があったとしても、チャペルアワーを通して先生がたの話に謙虚に耳を傾け、自分の言動を真摯に振り返れば、立ち上がり、明日からの新たな道を見出すきっかけにもなるでしょう。そのような時間と空間と機会をチャペルが作ってくれるのです。
桜美林大学の創立者である清水安三先生は、祈りによって偉業を成し遂げた人でした。神を信じ、祈り、どのような苦難や逆境にあっても、あきらめないで前に進んだ人でした。その人生は、「荊冠(けいかん)」の名が示すとおり、苦難の連続でしたが、聖書と祈りを通して神様と対話し、信じる道を歩んだ結果、学園の発展という輝かしい栄光に至ったのです。2021年に桜美林学園は創立100周年を迎えます。桜美林大学の建学の理念は、キリスト教主義に基づいた教養豊かな国際人の育成です。みなさんが揺るぎない力を得るために、勉学や学生生活を通して、また、チャペルを通して国際的に通用する人格を形成し、グローバルに活躍できる人間に成長することを願っています。