【活動日記】2024年11月・12月の活動レポート

草の根プロジェクトは2024年11月から12月に、各種アウトリーチ教育プログラムを計8回実施しました。今回も各プログラムの実績とともに、ワークショップと出張博物館の現場の様子を一部写真でご紹介いたします。

世界の実物体験ワークショッププログラム

11月9日(土)青梅市国際理解講座

グループづくりのため輪になって集まった子どもたち。
小学5年生クラスと小学校6年生〜高校1年生までのクラス、計50名の子どもたちを対象に楽器を活用したワークショップを行いました。青梅市国際理解講座では、多様な分野の講師による文化講座を受講されており、そのなかで本プロジェクトは年に2回文化講座のひとつとして国際理解のためのワークショップを行っています。
2回目のクラスの今回は、草の根プロジェクトでは定番のインドネシアの世界無形文化遺産「アンクルン」の合奏に子どもたちは挑戦しました。初めて依頼を受けた2015年から今年で10年目となり、徐々に子どもたちとお互いのことを覚え、「去年も参加してくれたよね!」「去年は〇〇したのを覚えている!」といった会話も弾むような関係性ができています。アンクルンの合奏を行うワークショップは、ここ数年、年に1回ずつ継続して行っていますが、初めて(とにかく合奏に参加する!)でも、経験者(より良い合奏にする!)でも、それぞれ挑戦のしがいがあるところが特徴的です。

12月5日(木)町田市立忠生小学校1年生

1年生2クラス(計70名)を対象に、クラスごとにワークショップを行いました。この日は、「世界の遊びの出張博物館体験ツアー」です。上の写真で子どもたちが見つめている「インドネシアの大型竹製コマ」、「インドのすごろく『へびとはしご』」、「世界のけんだま」を全員が体験しました。
エデュケーターと学生スタッフがファシリテーターとして、それぞれの遊びの楽しみ方を紹介したり、一緒に遊びながら、子どもたちの体験をサポートしました。このワークショップで活用する遊び道具は、小さな子どもたちにとっても身近な遊びと共通する部分がありますが、同時に異なる部分も併せ持っています。こうした多種多様な遊び道具を実際に楽しむ経験を通して、文化の多様性に触れ、理解するきっかけとすることを目指しています。

異文化協働体験ワークショッププログラム

11月16日(土)武蔵野市土曜学校世界を知る会ジュニア

「自己紹介すごろく」でとまったマスの「子どもの頃の夢・今の夢はなに?」という問いに答える留学生
武蔵野市の武蔵野プレイスで小学生1〜3年生とその保護者(計13組)を対象としたワークショップを行いました。異文化協働体験ワークショッププログラムは、参加者が本プロジェクトの活動に携わっている留学生と交流しながら、一緒に実物資料を活用するアクティビティに取り組むものです。武蔵野市の「世界を知る会ジュニア」は、2003年度よりご依頼を受けて毎年ワークショップを実施していますが、毎年とてもご好評でり、午前・午後2クラス設けられ、毎年抽選によって参加者が決められています。
オリジナルのすごろくを活用した留学生の自己紹介やクイズなど、参加者を巻き込みながら交流活動を進め、最後は全員でへびとはしごを体験しました。エデュケーターは、参加者みんなが安心して交流し学ぶことができる場として、こうしたワークショップをデザインしています。多様な背景をもつ留学生一人ひとりがありのままの自分の内面を開示することで、国の知識や情報を紹介する「外国人」としてではなく、人格をもった人間として交流し、互いに親しむことができるのがこのワークショップの特徴です。

世界の遊びと衣装の出張博物館プログラム

12月1日(水)第42回橋本こどもまつり@相模原市立橋本公民館

ソレイユさがみ(相模原市立男女共同参画推進センター)との共催事業として、相模原市立橋本公民館の第42回橋本子どもまつりで出張博物館を開きました。多くのこどもたちとその保護者のみなさんが遊びに来てくれました。
橋本こどもまつりでは、毎年多くの方が足を運んでくれています。今年も2時間程度の短い時間ながら、340名もの来場者のみなさんでにぎわいました。今年は、かつて一緒に活動した卒業生も応援に駆けつけ、来場者の体験を支援するファシリテーターとして活動してくれました。多様な人が集まり、出会い、わくわくしたり、「上手くできた!」「やった!」という感情を共有しあうことで、来場者のみなさんは「来て良かった」、スタッフも「運営に参加してよかった」と思ってもらえたのではないでしょうか。出張博物館は本学を地域の多様な人々が混じり合いながら楽しみ、学ぶ空間として、本プロジェクトの出張博物館の意義は小さくないものといつも感じます。

草の根オンラインワークショッププログラム

11月20日相模原市立鶴の台小学校ワールドクラブ

相模原市立鶴の台小学校のクラブ活動「ワールドクラブ」の14名を対象にzoomを使用したオンラインワークショップです。ワールドクラブを対象にしたオンラインワークショップは昨年度から年に3回実施しており、今年度は2月にもう一度実施する予定です。11月のワークショップでは、ネパールのボードゲーム「バグチャル」を紹介し、実際にみんなで遊びました。実物の感触はないものの、スライド上のボードで遊ぶことは十分可能です。また、本来は1対1で遊ぶものですが、グループ対抗で相談しながら遊ぶことで、こどもたちは活発にコミュニケーションしながら、共に楽しむことができます。そうしたコミュニケーションにも自分のアイデアを共有したり、他のメンバーの声に耳を傾け、感情や思考を調整するさまざまな能力を活かす機会にもなります。

【報告】2020月2月1日(土)横浜市立並木第一小学校で世界の実物体験ワークショップを実施しました

新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、小中学校・高校が臨時休校となって10日がたちました。年度末の授業や大切な行事がいつものようにできず、学校教育現場は淋しさに包まれています。大学も同様で卒業式が中止となり、残念でならない学生や保護者・ご家族を思うと、教職員も胸が痛みます。このような状況ですが、1カ月ほど前に小学校と幼稚園で実施した教育活動のご報告を3つお届けします。今回はその1つ目です。こんなときだからこそ、いつものように実践を振り返り、研究活動に励むことは、教育によって社会を支える私たちの使命であり、大事なことだと考えます。この記事が多くの人に届き、明るさや元気の小さな源になればと思います。

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【報告】2/2(日)横浜市立並木第一小学校で実物体験ワークショップPを実施しました

横浜市は誰もが知る国際都市です。そんな横浜市金沢区にある並木第一小学校では、外国につながる子どもたちも学んでいます。多様な子どもたちみんなが参加できる楽しい学び。私たち草の根プロジェクトが大切にする学びづくりです。

この日は2年生の子どもたち60名ほどを対象に世界の実物体験ワークショップを実施しました。今回は、こま・けん玉・すごろくなど、子どもたちが大好きな遊び道具の体験です。小学校では、1年生の生活科で「昔遊び」という単元があり、年末年始の時期にこれらの遊び道具にふれます。学校によっては、2年生が1年生にいろいろな遊びを教えてあげるといった交流学習を展開するところもあります。また、3年生になると、新たに総合的な学習の時間が始まり、そのなかで国際理解の学習にも取り組むようになります。このような流れから、2年生のこの時期にこのようないろいろな遊び道具を使った体験活動を実施することは、とても有意義です。

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