【報告】世界の実物体験ワークショップ(相模原市立鶴の台小学校):2019年7月11日(木)

2019年7月11日(木)に相模原市立鶴の台小学校の3年生を対象に世界の実物体験ワークショッププログラムを実施しました。今回は、2〜4校時にかけて1クラスずつ計3クラスに3〜4年生を主な対象としたワークショップメニューの「世界のコマの回し方クイズ」を行いました。このワークショップでは、子どもたちにとっても身近な「コマ」を通じて文化の多様性を理解すること、そして回し方を考える試行錯誤のプロセスやコマを回して遊ぶ際のプロセスにおいて、グループで協働的に取り組むことを学ぶ機会とすることを目的としています。

エデュケーターが子どもたちを集めてコマの回し方を紹介しているところ

世界のコマの回し方クイズ

今回は約40名のクラスを4〜5名のグループに分け、各グループにコマを2〜3点ずつ配布し回し方を考えてもらいました。使用したコマは以下の国々のものです。

  • インドネシア
  • スペイン
  • タイ
  • 日本
  • メキシコ

これらのコマを活用し、以下のような流れでワークショップを行いました。より詳しくは、ワークショップメニューのページをご覧ください。

  1. イントロダクション
  2. 子どもたちがコマの回し方を考える
  3. エデュケーターが回し方を紹介する
  4. 子どもたちがコマを回す
参考【小学3〜4年生むけ】世界のコマの回し方クイズ ワークショップ/草の根プロジェクトのワークショップメニュー紹介
インドネシアのコマの回し方をグループで試行錯誤しながら考えているところ

異文化を学ぶのではなく、異文化から学ぶアクティビティ

4〜5名のグループにコマは2〜3個しかないため、独り占めするわけにはいきません。これは外国のコマを遊ぶのは目的の一部であり、コマを中心にさまざまなアイデアを出し合ったり、お考えに耳を傾けて解決策を探って問題解決に取り組む経験の場とすることがより重要なねらいであると考えている。

このワークショップにおけるコマの体験は2つの段階に分かれます。はじめに、コマの回し方をグループ全員で知恵を出し合って考え、コマを回そうと試行錯誤する段階。そして、コマの回し方が明らかになった後、グループでコマ回しに取り組む段階です。それぞれの段階において、グループの全員が参加できるようにエデュケーターが促します。特に、コマを回す段階では、「グループ全員が回せるようになろう」と声をかけます。ただ、外国のコマを遊ぶだけではなく、こうしたプロセスを通じて「聴」くことと「協働」することを実践する機会とすることを目指しています。

エデュケーターによるコマの回し方紹介に見入る子どもたち
メキシコのコマを回す準備をしているところ
一人がコマを支え、もう一人が軸に開けられた小さな穴にヒモを通そうとしています
グループで協力して準備しています
インドネシアのコマを回そうとするところ
子どもたち同士が互いに補い合いながらコマを回します

どのクラスの子どもたちも今まで見たことのないコマに興味津々でした。コマの回し方を考えるときも回して遊ぶ時も、集中して取り組んでくれていた姿が数多く見られました。このワークショップにおける経験が、子どもたちの世界を広げ、周囲の人々と協働することの意義を理解するきっかけになることを願っています。