あたたかな陽ざしのもと、草花が元気に芽吹き始めています。いまだ不安がぬぐいきれない日々ですが、今年も桜は春の訪れを告げてくれています。
草の根プロジェクトは2022年度で25周年を迎えます。これまで支えてくださったすべてのみなさまへ、まずは心より感謝を申し上げます。
「大学も地域社会の一員である。大学で教育・研究をする私たちだからこそできることを!」という思いで は上山民栄名誉教授を中心に草の根プロジェクトは1997年に始動して今日に至ります。これからも、引き続き草の根プロジェクトならではのヒト、モノ、チエ・ワザを活かしたユニークな手法で学内外に教育現場を支援してまいります。
さて、このたび本プロジェクトでは、『ワークショップでつくる異文化間教育-ホンモノが生み出す学びの意義と可能性』を出版いたしました(2022年3月23日発売)。みなさまとともに歩んだこの四半世紀に積み重ねてきた実践・研究を凝縮した一冊です。
地球規模で取り組まなければならない諸課題、これからも遭遇するであろう未曾有の困難。そんな世界に生きる私たちがどうあるべきかが問われている今日。異文化と共にある社会に生きるすべての方へ贈ります。
また、本書をつくりにあたり、本プロジェクトの理念・活動をご理解くださり、これまで連携してきた学内外の教育実践家のみなさまにもご執筆いただきました。現場の様子や思いをリアルに伝えてくださっています。また、在学中に活動に携わってくれた卒業生のみなさんが、自身の残した言葉や表情を掲載することに快諾してくれました。みなさんが今いるそれぞれの場所・立場で本プロジェクトでの経験と学びを活かしてくれることを願います。本書の企画から完成に至るまでには、多くの方々のご協力やご尽力があります。ご支援くださったすべてのみなさまへ心より感謝申し上げます。
草の根プロジェクトは、学園の精神「隣人愛」「学而事人」そして「国際人の育成」を、まさに体現したものだと考えています。愛と平和に満たされ、だれもが安心・安全に自分らしく暮らせる社会・世界となることを願い、私たちは学園の精神を大切に教育・研究活動を続けていきます。草の根プロジェクトは新しいステージを歩み始めました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。