私たちが今回出向いたのは「第37回橋本子どもまつり」です。このおまつりは子どもたちが主役の行事で、相模原市立橋本公民館が力を入れる事業のひとつだそうです。草の根プロジェクトは第30回(2012年度)より、世界の遊びと衣装の出張博物館を出展するかたちで、同館とおまつりを企画して・実施・参加する子どもたちたちを応援してきました。この橋本子どものなかでも大人気の恒例企画として位置づけていただいているようで、今年度の出展も早々にご依頼いただいていました。
さて、8度目の開催となった今回、訪れてくれたのおよそ650名!乳幼児から高齢の方、まさに「老若男女」が集い、大盛況に終わりました。来場者のなかには、これまでにも私たちの出張博物館やワークショップなどに度々訪れてくれているリピーターさんの顔もありました。このような繰り返し足を運んでくれる子どもたちを、私たちは「キッズファンクラブ」と親しみを込めて呼んでいます。彼らのような常連さんをきっかけに、数年前より「キッズファンクラブパスポート」というポイントカードようなものを作り、各地で子どもたちに配布しています。これを持ってくる子どもたちに出会うと、キッズファンクラブの定着を実感します。
そこで、今回の報告では出張博物館で寄せられた来場者の声をお届けします。出張博物館ではアンケート調査を実施し、積極的に訪れた子どもたちや保護者の感想や考えを知る活動にも取り組んでいます。今回も会場で実施したアンケートのなかから少しご紹介します。
来場者の声に耳を傾ける
保護者のみなさんから声
- 「大人も楽しめた」
- 「けん玉にも沢山の種類があって興味深かった」
- 「大学でこういう活動をしていると知らなかった」
- 「大学生が丁寧に教えてくれてとても安心ができました」
- 「こどもの教育につながりとても良いと思いました」
- 「こどもが世界の国に興味をもつきっかけとなりありがたい」
- 「色々な国のあそびが楽しかったです。」
こどもたちからの声
- 「いろいろな国の遊びをしれてよかったです」
- 「日本とぜんぜんちがうものがあってびっくりした」
- 「ひつじのほね(モンゴルのシャガイ)がいろんなかたちに見えておもしろかった」
- 「明るくていい人ばかりだった」
- 「こまやけんだまがにほんいがいにもあった」
- 「せかいのあそびのやりかたがわかった」
こうしたコメントを見ると、年齢にかかわらず楽しみ、遊びを通して世界の広さを感じ取ってもらえているようです。また、出張博物館が本学と地域の接点になり、大学に対する認知を広げ、学生スタッフとのコミュニケーションを通して好ましい学生像が形成される機会になるといえるのではないでしょうか。出張博物館をはじめとしたアウトリーチ教育プログラムによって、直接的に地域とつながり、豊かな体験を提供することで本学の「ファン」を獲得し、地域社会との関係を良好なものにすることができると考えています。
公民館は地域社会の学びの拠点です。子どもから高齢者まで、あらゆる市民が自身の学びや生活・人生を、また自分たちの暮らす地域をよりよく豊かなものにするためにあります。人々が新たな知や他者とつながり、自らの手で創造する生涯学習の場です。相模原市内にある公民館は現在32館。日本のなかでも公民館活動が大変盛んな地域といわれています。各館では地域性や住民の意見などを活かし、それぞれ特色ある館活動が展開されています。草の根プロジェクトはこれからも各地の公民館活動に協力・連携していきます。