【報告】2019年12月15日(日)大和市国際化協会で世界の遊びと衣装の出張博物館を開きました

12月15日(日)に大和市国際化協会主催の「国際交流フェスティバルハッピーフェスタ」で世界の遊びと衣装の出張博物館プログラムを実施しました。今年度で2回目となるこのイベントですが、初開催となる昨年に続き、ご依頼をいただきました。大和市は、神奈川県内でも特に多くの外国籍住民が暮らす自治体として知られています。

国際性豊かな大和市

大和市にはベトナム戦争をはじめとした政情不安によるベトナム、ラオス、カンボジアからの難民受け入れのため、定住促進センターが1980年から1998年まで設けられました。そこで定住のための支援を受けた人々が大和市をはじめ神奈川県央地域に多く暮らしています。また、1989年には出入国管理及び難民認定法の改正によって日系人のビザ発給が緩和されました。これにより、仕事を求めて来日・滞在する多くの日系ブラジル・ペルーの人々が増加しました。2018年10月末時点、77カ国から約6600名の外国籍住民が大和市に暮らしています。大和市国際化協会は、こうした地域における多文化共生を推進する事業を担われており、今回のイベントもその一環として企画されています。

参考サイト

公益財団法人 大和市国際化協会

http://www.yamato-kokusai.or.jp/

公益財団法人 アジア福祉教育財団 難民事業本部/沿革

http://www.rhq.gr.jp/japanese/profile/outline.htm#03

大和市 /多文化共生 http://www.city.yamato.lg.jp/web/kokusai/tabunka.html

今回のすごろくコーナーでは、インドのへびとはしごと韓国のユンノリ を体験してもらいました。

ヒトもモノも異文化が集う空間に

さて、この日の会場は、小田急線・相鉄線大和駅から徒歩10分ほどに位置する「大和市市民活動拠点シリウス」北館の大きな会議室です。朝8時半ごろから、エデュケーター2名、学生スタッフ8名、計10名の運営チームで10:00のオープンに向けて準備を始めました。展示したのは民族衣装、独楽、けん玉、すごろくです。実は、この日は、草の根プロジェクトでの活動を始めてまだ日が浅いメンバーも多く、オープンしてしばらくはやや緊張していた様子でした。しかし、子どもたちとのやりとりを重ねるにつれて、徐々にその表情はほぐれ、いつもの「自分らしさ」が表れてきました。

今回の運営チームは、学生スタッフ8名のうち留学生が5名(韓国、中国、モンゴル+日本)と多国籍なメンバー構成でした。午後からさらに来館者が増えると、会場中に人が溢れ、とてもにぎやかになりました。やってくる方々の中にも外国につながると思われるご家族やグループが見られ、まさに異文化の人々が集う空間になりました。

インドネシアのコマの回し方を説明する留学生。
世界のけんだまコーナーにて、けんだまを成功させた男の子に「すごい!」と声をかける留学生。
インドのへびとはしごコーナー、親子に遊び方を説明する留学生(手前)。遊び方の説明を受け、家族だけでへびとはしごを楽しむ(右奥)。

出張博物館は、子どもたちと一緒に訪れる親・祖父母世代のみなさんにとっても、未知のもの・ことに出会ったり、自身の世界を広げたりする機会であるようです。「こまもけん玉も世界中にいろいろあるんですね!日本にしかない日本のものかと思っていました」「けん玉と言ったらあのけん玉、こまと言ったらあのこま。そう思っていたけど、世界は広いなぁ。」自分の知っていることや考えていることが覆されたという新鮮な気づきをたくさん聞くことができました。私たちの出張博物館は、さまざまな発見に満ちあふれた学びの場・機会となっています。

当日運営に携わった学生スタッフ。