去る11月22日(金)草の根プロジェクトで活動する留学生3名とともに 東京都・町田市立町田第三小学校を訪れ、国際学生訪問ワークショップを実施しました。一昨年前よりご依頼を受け、毎年この時期にうかがうようになって3年目です。同校では、来年2020年に開催がせまった東京オリンピック・パラリンピック教育の一環として、高学年を中心に世界の国々について学習するカリキュラムを展開しているそうです。五輪大会が地元開催されるから国際/異文化理解教育を行うのではなく、子どもたちが生きるうえで必要な「人や物事の多様性の理解」と「他者との相互理解」の力を育てる教育活動を継続的に取り組んでいきたいという強い願いをお持ちです。そのねらいの実現の一助となるべく、今年度も6学年の子どもたち90名ほどを対象にワークショップを実施しました。
この日、訪れた留学生は3名。本学リベラルアーツ学群およびビジネスマネジメント学群に所属する2年生と3年生の学生(学部生)2名、そして短期交換留学生としてこの秋より本学で学習している学生(母国では大学院生)の3名です。彼女たちは、出身も来日・入学時期も違えば、本学での所属も学習カリキュラムも時間割もそれぞれ違う学生たちです。また、キャンパスも異なり、日頃は会う機会もありません。
そんな背景の異なる彼女たちですが、本プロジェクトで「学校教育や地域社会に参加・貢献したい」「こどもたちの学び・育ちのためにできることをしたい」という思いを共にしているメンバーです。日頃は、国際学生訪問ワークショップ、異文化協働体験ワークショップ、そのほか各地域で開催する世界の遊びと衣装の出張博物館など、各種アウトリーチ教育活動にむけて研鑽を重ねています。みんなで集まり、あれこれ語り合って知恵をしぼったり、難しいチャレンジも笑いながら支えあって努力をしたりしています。そんな学生メンバーたちもまた、ここでのさまざまな経験を通じ、国・地域や言語を越えた草の根プロジェクトというひとつの共同体として共に学び、育っています。 いろいろな言語・文化を背景とする留学生メンバーが共に協働する姿を学校や地域で見せることが、こどもたちにとってのひとつの生きた学びの材料となり、未来へつながる種になるのではないかと考えています。この日のこどもたちや先生方にも、そんな3人からの思いがつまった種を受け取ってもらえたのであれば、私たちは大変嬉しく思います。