【報告】2日連続で出張博物館を実施しました!〜第二弾:2019年12月1日(日)東京オリンピック・パラリンピックに向けた250日前記念イベント〜新宿から世界へ〜ひろがる未来に夢・チャレンジ!

11月30日(土)相模原市立富士見こどもセンターでの開催に続き、その翌日12月1日(日)は新宿区で開催の「東京オリンピック・パラリンピックに向けた250日前記念イベント〜新宿から世界へ〜ひろがる未来に夢・チャレンジ!」での出張博物館です。これは国立競技場等の主要会場が立地する新宿区の主催によるもので、タイトル通り来年に迫ったオリンピック・パラリンピック機運を高めることを目的としたイベントです。本プロジェクトは、今年3月3日(日)に開催された500日前イベントに続き、連続の出展となりました。


インドのすごろく「へびとはしご」の遊び方を紹介するモンゴルからの留学生。今回は3名の留学生が学生スタッフとして参加しました

オリンピック・パラリンピックにちなんだイベントであることから、今回もスポーツに関連したバリエーション豊かな体験の機会が用意されていました。著名なアスリートによる教室やパラリンピック競技の体験等が行われたほか、新宿区内を中心とした地域のさまざまな団体や大学からもブースが出展されていました。

本プロジェクトは会場(新宿区立落合第三小学校体育)へ午前9時に集合し、設営作業を開始しました。会場には本プロジェクト以外にもさまざまな体験コーナーが設けられました。そのなかで私たちに割り当てられたのは、幅5メートル×奥行き3メートルとコンパクトな空間。そのため、通常の出張博物館よりも遊び道具の数を絞り、展示しました。


インドネシアの竹のコマを使ってコマ回し競争。

学生スタッフは多様な人々の学びの架け橋

出張博物館には多様な方がやってきます。未就学の幼いこどもたちから祖父母にわたる三世代がそろった家族づれ、親から離れ、自分たちだけで訪れる地元の子どもたち、外国にルーツを持つこどもやその保護者など。このように多様な「来館者」をお迎えする側の私たちは、言葉遣いに注意を払うだけでなく、どのようなアプローチでそれぞれの体験を促していくかということ考え、みなさんにふさわしい声かけをするよう心がけています。
 
例えば、遊び道具に足をとめ、興味を持っているように見える大人がいたとします。その人は、見ているだけでそれ以上のアクションを起こすように見られない。このような場面にしばしば遭遇します。しばらく様子を拝見し、「もしかすると、その遊び道具に手を伸ばすのをためらっているのかもしれない」と考えたら、こちらから遊び道具を手渡し「どうやって遊ぶと思いますか?」と声をおかけします。好奇心を刺激し、さらに興味をふくらましてもらえるよう促します。また、2,3歳ほどの小さな子どもがけん玉に興味を示していれば、その子とけん玉のつなぎ手になります。例えば、そのくらいの子どもでも楽しめるごく簡単なブラジルのけんけん玉の仲間「チクタク」を勧めてあげます。その子の、もしかすると初めての出会いかもしれない異文化体験をお手伝いするとともに、小さな成功体験を提供することを心に留めています。しかし、そのけん玉でその子が怪我をしないようにも十分に注意を払い、見守ることも決して忘れません。
 
このような来館者の体験や学びを促し、支えるファシリテーターの役割を果たすのは、エデュケーターと事前研修を受けた学生スタッフです。本プロジェクトでは、珍しい遊び道具に関する情報や使い方を学生スタッフに指導し、習得させるだけではありません。来館者一人ひとりの体験とそこから得られる学びを最大限のものにできるよう、さまざまな方法のコミュニケーションや問いかけの方法などについても、エデュケーターが時間をかけて十分に事前研修を行い、指導しています。

うなりを上げて回る特大サイズのコマを間近で見つめるこどもたち。
きょうだいでモンゴルと韓国の服を着て記念撮影。

草の根プロジェクトの活動内容を紹介する展示。
オリンピック・パラリンピックは国や世代、文化を越えた交流です。この日、本プロジェクトの出張博物館での世界各国の実物資料の豊かな体験により、子どもから大人まで多くのみなさんが異文化交流としてのオリンピック・パラリンピックに対する興味・関心を高めてくれたのではないでしょうか。また、本プロジェクトにとっては、新宿区の方々と直接やりとりする機会をいただき、なかなかできないような特別な異文化体験の場・機会を提供させていただきました。まさに、「草の根レベル」で桜美林大学を地域社会のみなさんに認知していただけたのではないかと思います。
 
今回11月30日(土)、12月1日(日)と2日連続の開催で、しかもクライアントも開催会場も全く異なる出張博物館となりました。スケジュール的にはかなり難しい部分もありましたが、両日とも無事に終えることができました。当日、足を運んでくださった各地域のみなさん、そして一緒に出張博物館を作り上げた学生スタッフ、相模原市立中央中学校英語部、富士見小学校国際教室、および富士見こどもセンターのみなさん、関係者のみなさんへ感謝いたします。そして、みなさんひとりひとりに学びや成長につながる経験となったことを願います。

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