【報告】11月3日(土)青梅市国際理解講座で世界の実物体験ワークショッププログラムを実施しました

11月3日(土)に青梅市国際理解講座で世界の実物体験ワークショッププログラムを実施しました。同講座は青梅市教育委員会の主催で1年間にわたりオムニバス形式で、国際理解を目的とした体験活動や英語学習などの機会を青梅市内の小学4年生から高校1年生までを対象に実施されているものです。本プロジェクトは2015年度よりご依頼を受け、今年で4年連続の開講となりました。そして、昨年に引き続き、本プロジェクトが2回連続でワークショップを実施させて頂くことになりました。

1回目となるこの日は、5年生のみ(20名)と6年生(32名)から高校1年生までの2つに分け、それぞれグループで問題解決に取り組むアクティビティをワークショップで体験してもらいました。

5年生:コマ回し伝言ゲーム

5年生対象のクラスでは、本プロジェクトではおなじみの世界の多種多様なコマのコマを題材にした「コマ回し方伝言ゲーム」をワークショップ内の主なアクティビティとしました。このゲームはグループを「コマ回し係」と「伝言係」の2つに分け、「伝言係」が「コマ回し係」にコマには触れずに回し方を伝えます。「コマ回し係」がコマを回すことができれば成功です。

インドネシアの竹製コマ

はじめに、「伝言係」はコマの回し方を学生スタッフから教わり、自分で回して手順を確認します。少し練習して回し方をマスターしたら、いよいよ伝言タイムです。「コマ回し係」にコマを手渡し、自分自身は言葉やジェスチャーを駆使して回し方を伝え、アドバイスすることでコマを回せるように仲間をサポートします

コマの回し方を説明する

グループをランダムに編成することで、これまで話したことのない子どもたちが一緒に活動できるようにしています。このアクティビティでは、異なる役割を担う子ども同士が互いの声に耳を傾け、どうすれば意図していることが伝わるのか、考えながら言葉を選んだり、言葉以外にもどんな工夫ができるか考えて取り組みます。コマを回すことができるようになるまで各ペアがそれぞれ試行錯誤を繰り返すプロセスこそが、このアクティビティの重要なポイントです。普段、特に親しくしているわけではない相手とも協働して問題解決に取り組むこと、さまざまなアプローチを試しながら、仲間と継続して取り組むことなど、これから生きていくなかで求められるさまざまな力を試し、学ぶ機会とすることを目指しました。

説明の後も相手の動きを見て必要に応じアドバイス

6年生〜高校1年生:チクタク伝言工作ゲーム

6年生〜高校1年生対象のクラスでは、出張博物館でも大人気の「チクタク」が題材です。こちらもグループ内でのコミュニケーションが鍵となる、「チクタク伝言工作ゲーム」というアクティビティをワークショップの中心としました。

ブラジルのチクタク

このアクティビティでも、グループを「工作係」と「伝言係」の2つに分けます。そして、伝言係にのみチクタクの材料と写真と図で工作の手順を示したマニュアルを渡します。伝言係は材料とマニュアルを見て、その手順を確認します。一方、工作係は完成品はもちろん、実物のチクタクさえ見ていません。その後、伝言係は材料に触れることなく工作係に手順を伝え、材料を組み立ててチクタクを完成させることができれば成功です。この間、マニュアルは伝言係しか見ることができません。

チクタクの仕組みをジェスチャーで説明する
イントロダクションにて「聴」と「協働」を子どもたちにも共有

伝言係はマニュアルを頼りに、あの手この手で工作係に手順を説明します。工作係もわからないことがあれば伝言係に質問し、双方がコミュニケーションを重ねることで完成に近づいていきます。

多様化、複雑化していく社会において、周囲の人々と共に共有する課題を協働して解決していく力が、今もこれからも求められていくものではないでしょうか。本プロジェクトではそうした力を「聴く」と「協働」という2つのキーワードで表し、子どもたちとも共有しながらワークショップを実施しています。国籍だけでない多様な背景をもった人々と共に生きていく中で、こうした経験を通じて得た学びが活かされることを願います。

青梅市国際理解講座2回目は、11月24日(土)に行う異文化協働体験ワークショッププログラムです。今回と同様に「聴」と「協働」をテーマに留学生とともに子どもたちがアクティビティに取り組みます。

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