猛暑や豪雨に見舞われている8月も残すところ2週間ほどとなりました。1カ月ほど前の活動報告となりますが、7/21(土)本プロジェクト主催ワークショップ「
4回目の開催となる今年度も小学校低学年と高学年のクラス(定員各15名)
さて、このクラス『世界の学校』は草の根プロジェクトのアウトリーチ教育プログラムのひとつ「異文化協働体験ワークショップ」です。私たちが所有する世界各地の実物資料を活用しながら、子どもたちが多様な背景の本学学生(本プロジェクトの学生スタッフ)と協働する学習活動です。今回のワークショップで特徴的であったことをいくつかご紹介します。
まず、子どもたちが触れる異文化という点で今回のワークショップをふりかえってみると、世界各地の実物資料(今回はけん玉とこま)、そして外国人留学生に加え、日本各地で生まれ育った日本人学生も積極的に活かしたプログラムでした。このことは今回の大きな特徴であったと思います。
触察(アイマスクで視覚を遮断した状態で観察対象に触れて調べる)した学生たちは、それぞれに与えられた条件で子どもたちに触察した物についての情報を伝えます。留学生は日本語(言語コミュニケーション)だけで、身振り手振りや絵・図などのことばを補う他の手段(非言語コミュニケーション)を使わず伝えます。一方、日本人学生はことばを一切使わず、身振り手振りや表情を駆使して伝えます。ペアの学生同士が互いに傾聴し、それぞれ伝えようとしている情報を推察しながら、言語・非言語それぞれの方法で表現します。また、子どもたちの様子をよく観て、その場で伝える内容や方法に工夫や改善を加えなければなりません。
子どもたちは、留学生と日本人学生ふたりをよく観て、よく聴いて、得られた情報から想像し、考えを創造しなければなりません。より多く詳しい情報を学生たちから引き出すために、あいづちを打ったり、確認したり、質問したりすることも大切です。積極的かつ協力的なきき方「聴く」が求められます。触察した物が何であったかを探し出すことは、子どもたちにとって大変なチャレンジであったようです。このアクティビティは、正解を見つけ出すことができるかどうかということより、前述のようなコミュニケーション活動の過程そのものに教育的な意義と目的があります。アクティビティの最後にふりかえったとき、子どもたちなりにこのことを理解してくれていたように感じました。
また、今回は各クラスとも世界の遊びからスタートしたことも、これまでのクラスとの違いでした。どのような遊びかというと、特別な道具や言語力などを必要とせず、
- 「バタタ ケンチ(じゃがいも アチチ!)」ブラジル🇧🇷
- 「ターラーターラー(銀貨)」ドイツ🇩🇪
- 「石かくし」ミャンマー🇲🇲
- 「マチャ マチャ ブヒャークト(魚つり)」ネパール🇳🇵
このような集団遊びには、どのような目的や効果があるのでしょうか。
「世界発見こども広場」と題して行うこのワークショップは、本プロジェクト主催の教育活動で、通っている小学校や地域・地区を問わず、ひろく参加を呼びかけて行う特別版です。普段は、児童館や放課後こども教室、地区子ども会、課外活動(PTA行事、学校こどもまつり等)といった社会教育のみなさまにご協力をいただき、それぞれの現場で開催しています。「ぜひ、私のところでも!」とご興味をお持ちになった方は、お気軽にお問合せください。
9/30(日)には「世界の遊びと衣装の出張博物館プログラム」を予定しています。会場は桜美林大学第二国際寮(淵野辺駅南口より徒歩約3分)です。こちらは、年齢・学年等を問わず、誰でも参加することができます(定員なし・申込不要・入退場自由)。また、当日は出張博物館会場の周辺施設でさがみはら国際交流フェスティバルが同時開催されます。日本・世界各地のさまざまな文化に親しむ1日となるのではないかと思います。ご友人やご家族、みなさまお誘い合わせのうえご来場ください。