【お知らせ】モンゴルをテーマにしたオンラインワークショップの新メニューを追加します

 草の根プロジェクトは、新型コロナウィルスの感染を防止しながら私たちが保有するヒト、モノ、チエ・ワザの教育リソース活かした教育支援活動の開発に取り組んでいます。その中心となるのが、2020年9月よりオンライン会議システムを活用した新たなアウトリーチ教育プログラムです。これは、従来実施してきた対面型のワークショップのノウハウをもとに、学習者のみなさんと草の根プロジェクトをネットワークでつないで豊かな教育リソースを活かした学びの機会を提供するものです。この草の根オンラインワークショッププログラムでは、既に4種類のメニューを公開しています。この度追加する新しいメニューをご紹介します。

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「スーホの白い馬」はモンゴルで語り継がれる民話のひとつです。日本では、光村図書の小学校国語科教科書の2学年下巻に収録されています。何十年にも渡って全国の多くの小学校で扱われており、親子2世代、3世代で共有するような国民的な物語です。

こどもたちが物語の舞台であるモンゴルについて興味を持ち、物語を読み進めていく足がかりとなることをねらいに、これまで多くの小学校2学年の授業でワークショップを実施してきました。「スーホの白い馬」の学習の入口や動機づけとして、あるいは学習を少し進めたところでの内容理解の助けとして、このワークショップを単元のなかに位置づけることができます。また、2学年末の時期に実施することで、3学年より本格的に始まる国際理解の学習の橋渡しとして、学年横断的な学習デザインをすることも有効でしょう。

このワークショップで使用する予定のスライドー実物資料以外にも現地で撮影した写真も活用します。

さらに、小学校2学年のものとしてとどめることなく、小学校3学年以上の児童・生徒の学習にも応用することが可能であると考えています。例えば、中学校の総合的な学習の時間における国際理解や環境学習などSDGsの学習のきっかけに、このワークショップを活用することができます。子どもも教員も保護者も、みんなに共通の学習経験として「小学校2年生で学習した『スーホの白い馬』のモンゴル」を出発点に、人や文化の多様性、環境問題などの探求学習に取り組めるでしょう。

「スーホの白い馬」を題材にしたこのワークショップは、広い世界や異なる文化への芽生えのきっかけから、教科横断的な探求学習まで、幅広い発達段階の学年・年齢のこどもたちの学びと育ちに貢献できるものだと思います。また、多様な年齢や出身の教職員のSDGsの研修の材料にも活用できるかもしれません。可能性は無限大の新しいプログラムです。興味を持たれた方は、ぜひこちらよりお問い合わせください。

2020年2月に実施した対面型のワークショップ。早く対面の活動もできるようになることを願っています