ようやく秋の気配を感じ始めた9月22日(土)町田市子どもセンター ただON(ただおん)で出張博物館を開催しました。
今回はちょっとアレンジしたかたちの出張博物館を実施しました。通常は、世界の遊び(コマ・けん玉・すごろく・ボードゲームなど)と衣装(民族服・帽子)をたくさん用意し、年齢や参加時間に制限を設けずに来場者が自由に楽しむ、体験型の博物館です。しかし、今回は地域の子どもセンターでの開催ということで、1時間程度の小さなクラス型にして、参加対象者を先着20名(4歳以上の幼児から、子どもセンターの利用ができる18歳まで)としました。幅広い年齢の子どもたちが安全に、安心してのびのびと遊べるようにと考えたためです。さらに、未就学児には保護者の参観をお願いすることで、親子で楽しむことができるミニワークショップのようなかたちにしてみました。
また、内容的にも遊びに特化したものにしました。まず、この日はインドネシアの竹のコマに限定して活動しました。友だちと知恵を出し合ったり、保護者の助けも借りたりしながら、竹のコマの回し方クイズにチャレンジです。インドネシアのコマを通して、友だちや親子の間でのコミュニケーションが活発にはかられました。どの子もとっても集中し、小さな手を一生懸命に使って試行錯誤している姿がとても印象的でした。
その後は未就学児と小学生にわかれ、エデュケーターのガイドのもと、それぞれ世界各地のけん玉とインドのすごろく「へびとはしご」を自由に楽しみました。小学生はけん玉が大好きな子どもたちばかりでした。日本で親しまれている形のけん玉とは異なるものに、みんな興味津々で次々と手に取ってチャレンジ。なかには難しいものもありますが、ちょっと遊んだだけで成功させてしまう子もいました。インドのすごろくは、へびに翻弄されてなかなかゴールにたどりつけなかったり、はしごで一気に進んでしまったりするハラハラドキドキの展開に、歓声や拍手、ため息や笑い声がたくさん聞かれました。
また、今回の出張博物館では、遊び道具を使わずにできる身体遊びもとりいれました。クラス型の活動への参加には、緊張や不安はつきものです。クラスのはじめに行う体を使ったアクティビティは、そんな子どもや保護者の気持ちをやわらげ、クラス全体の関係性を構築します。この日の遊びは、ブラジルの「バタタ ケンチ」、ミャンマーの「魚つり」を少し簡単にアレンジした遊びです。どちらも発達段階の子どもたちが一緒に楽しめる簡単で楽しい遊びです。わずかな時間で未就学の幼い子どもから小学生までがふれあい、次第に笑顔がこぼれ、お互いの距離を縮めることができました。
三連休初日の朝にもかかわらず、子どもセンターただONには開館と同時に多くのお父さん・お母さんが幼い子どもたちと訪れていることに大変驚きました。それぞれ思い思いに親子で楽しんでいました。そんな親子の大切な時間の中に、私たち草の根プロジェクトの出張博物館を入れていただけたことは、大変喜ばしいことです。今後も、児童館のような社会教育施設と連携し、家庭教育や親子の学び・育ちに貢献する場・機会を提供していきたいと考えています。