7月31日(月)に民間学童施設「がくどうプラス」が企画・実施するサマースクールで世界の実物体験ワークショッププログラムを実施しました。サマースクールのテーマは「ワールドレポート・アフリカ」。ここでは、子どもたちがさまざまな体験活動を通じてアフリカに親しみ、学ぶことで一人ひとりがオリジナルのアフリカの地図をつくるという学習活動に取り組みます。
本プロジェクトは、こうした学習活動の一環として、アフリカの「オワレ」と呼ばれるボードゲームを子どもたちが実際に体験するワークショップを実施しました。「オワレ」とは、「マンカラ」と総称されるボードゲームの西アフリカの一部における名称です。これに類似したゲームは、多種多様な形でアジア・アフリカを中心に世界各国で親しまれています。マンカラが世界各国で共通しているのは、いくつかの穴が二列にあいているゲーム盤(地面に穴を掘ったり、円を描く場合もあります)と、小石やビー玉、植物の種等を数十個集めて駒として用い、勝敗を競う遊びであるということです。本プロジェクトでは、ガーナのほか、インド、インドネシア、フィリピン、マレーシアのボードを保有しています。今回のワークショップでは、これらを活用してガーナの「オワレ」を子どもたちに体験してもらいました。
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はじめに、本プロジェクトの自己紹介やワークショップの内容に関するイントロダクションを行い、その後マンカラを紹介しました。次に、オワレの遊び方を説明し、早速遊んでみました。
まずは、2~3人のチームで話し合いながら挑戦です。チームで次はどうすれば良いのか話し合ったり、ルールを確認し合ったりしながら遊びました。子どもたちは遊びながら徐々にルールの理解を深め、そこからは、互いに相手を変えながら1体1で対戦しました。
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オワレに限らず、マンカラで勝つためには、穴に入っている駒の数を把握したり、相手のねらいを読みとろうとしたりするなど、戦略的な思考が必要とされます。じっくり遊ぶ時間をとることで、子どもたちはオワレの遊び方をしっかりと身につけ、集中して遊んでいました。
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ワークショップの最後には、ガーナのオワレをはじめ、さまざまな形をしたマンカラを見比べたり、マンカラが親しまれていることが分かる資料(オワレのスマートフォンアプリやマレーシアのコインに描かれたマンカラの台)を紹介したりして、子どもたちの感想を聞きました。オワレそのものを楽しんだだけでなく、ルールやボード、駒にもさまざまな種類があるということを、子どもたちは非常に興味深く感ていたようです。
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日本にいる私たちにとって、アフリカというと、遠く離れた土地で身近に感じる機会はそう多くはないかもしれません。今回のワークショップでは、「オワレ」という遊びを通じて、子どもたちがアフリカにつながれるような体験を提供しました。こうした体験によって、子どもたちのアフリカとの距離を縮め、興味・関心を高めることができれば幸いです。