活動開始から20周年を迎えました

1997年9月26日に開催した第2回公開研究会

本プロジェクトが、1997年6月28日に最初の活動として公開研究会を開催してから 20 周年を迎えました。これまで 連携・協力してくださった教育現場や地域の皆様、運営を支え てくださった皆様へ、心より感謝を申し上げます。

「世界にはどんな国があって、 どんな人たちがいて、どんな 暮らしをしているのかな」子どもたちには人間として興味を しっかり抱き、ありのままに見つめる学びをしてほしい。」

本プロジェクト創設者・上山民栄先生の最期のことばです。 これは多くの人の願いでもあるでしょう。そして、時代が変わ り、どんなに社会が変化しようとも「不変」のものでしょう。 一方で、絶えず変化を続ける社会において、「変容」も求め られます。なぜなら、人間は変容によって学び育つものだから です。これは、本プロジェクトの根底にある「異文化間能力の 育成」にも通じます。もう一人の創設者・高橋順一先生の長年 に渡る研究に基づくものです。この「不変」と「変容」は相反 するようですが、いずれが欠かけても、いずれかに偏ってもな りません。そして、この両者は国際理解教育の本質と言っても よいのではないかと思います。

国際理解教育とは、人間が人間 らしく生き、皆が共に生きる社会をつくるための学びです。この学びには、ホンモノ(人・物・物事)が必要です。ホンモノ に触れ、心が揺れ動く体験は、新たな考え方や物事の見方を生 み出します。これは人間らしい営みであり、学びの原点ではな いでしょうか。私たちは、これからも変わらずホンモノの力を 存分に生かし、学習者それぞれが新たな知を創造する学びを追 及していきます。