おうちでめぐろう!世界遺産

アジア

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東南アジア①

ピュー古代都市群

  • 登録年:2014年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:ミャンマー連邦共和国
  • 概要:紀元前200年頃から後9世紀にかけて栄えたピュー王国の遺跡。ハリン、ベイタノー、シュリー・クシェトラの三つの都市遺跡で、いずれも煉瓦造りの城壁で囲まれた城塞都市です。
  • 見どころ:三都市の遺構・遺物などから、仏教僧院の建設、利水技術の導入により発展したことが伺えます。3都市遺構。当時の利水技術は引き継がれており、現在の集約的農業を支えています。(柳舘)

ルアン・パバンの町

  • 登録年:1995年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:ラオス人民民主共和国 
  • 概要:ラオス北部のメコン川が流れる山間の盆地にある、約600年の歴史を持つ王都。伝統的な町並みは、東南アジアで最もよく保存されていると言われます。寺院や民家の伝統的建造物と、19~20世紀の植民地時代に建てられた王宮や都市建造物とが融合している町です。
  • 見どころ:14~16世紀に存在したラーンサーン王国の首都ムアンスア、そして地域の仏教の中心地として知られていました。そして、シルクロードの戦略的な位置としての影響も受けています。(柳舘)

ワット・プーと関連古代遺産群

  • 登録年:2001年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:ラオス人民民主共和国
  • 概要:メコン川中流左岸に位置するチャンパサック一帯にある、ワット・プー寺院とそれに関連した古代遺跡群です。5世紀から15世紀の、1,000年以上にわたる文化的景観を保持しています。水道施設が幾何学的なパターンを形作るなど、ヒンズー教における自然と人間の関係を象徴している遺産です。
  • 見どころ:古代遺産群は、山麓と川の間にある、大規模な領域に建設された複雑な構造の建造物です。芸術性が高く、宗教的信仰との関わりを表しています。カオ山麓とワット・プーは聖地として位置づけられ、多くの人々の信仰を集めています。(柳舘)

古代都市スコタイと周辺の古代都市群

  • 登録年:1995年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:タイ王国
  • 概要:タイ北部の町にある王朝の史跡。タイ族最初の王朝が、アンコール王朝の主要都市スコタイに築いたものです。
  • 見どころ:ワット・マハー・タートなどの代表的な遺構には、大きな仏座像が安置されています。仏座像はレンガで築かれ、表面は漆喰で覆われています。また彫刻の技法はスコタイ様式と呼ばれ、これに従って彫られた仏像は、柔和でなだらかな体躯、卵形で穏やかな顔を特徴として見ることができます。(柳舘)

古都アユタヤ

  • 登録年:1991年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:タイ王国
  • 概要:バンコクの北にある、アンコールの遺産を継承したアユタヤ朝の首都。インドシナ最大の都市として14世紀から400年にわたり繁栄し、「黄金の都」と称されました。外交と商業の中心地として繁栄した、国際都市の一つです。また、「アユタヤ」は「難攻不落」の意味を持っています。
  • 見どころ:王朝最盛期には、日本の商人も多く居留しており、日本人街跡が現在も保存されています。また、歴代国王が避暑地として過ごした離宮跡、破壊された仏頭が木の根に取り込まれた遺跡があります。(柳舘)

トゥンヤイ-ファイ・カ・ケン野生生物保護区群

  • 登録年:1991年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:タイ王国
  • 概要:タイ西部に位置し、三県に跨った広大な敷地面積と、類を見ない生物多様性に優れた地域です。保護区は西と東に分かれ、その北から南に走る山脈と、流れる二つの河川によって優れた自然環境となっています。
  • 見どころ:優れた自然環境は、山脈と二つの河川の他、多数の谷底にある滝や支流の小川、低地平原の点在によって構成されています。(柳舘)

ドン・パヤーイェン‐カオ・ヤイ森林群

  • 登録年:2005年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:タイ王国
  • 概要:タイ東部に位置し、東西230kmに及ぶ山岳地帯です。この地域には、2種のテナガザルを含む112種の哺乳類、392種の鳥類、200種の両生爬虫類など800種以上の動物が生息しています。
  • 見どころ:生息する動物のうち、1種が絶滅寸前種、4種が絶滅危惧種、19種が危急種となっています。そして登録地の熱帯雨林は、これらの種にとって重要な生息地となっています。(柳舘)

フエの建造物

  • 登録年:1993年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:ベトナム社会主義共和国
  • 概要:ベトナム中部、南シナ海に面する旧都。1802年に、ベトナムを再統一したザロン帝により建設された王宮です。柴禁城を模して、その4分の3に縮小したものが建てられました。
  • 見どころ:「ベトナムの京都」とも言われる美しい都です。しかしベトナム戦争で破壊され、現在はユネスコの手で歴史的景観の復旧が進められています。(柳舘)

古都ホイアン

  • 登録年:1999年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:ベトナム社会主義共和国
  • 概要:ベトナム中部、トゥボン川河口の都市。16世紀末に朱印船など外国船の入港が活発化、17世紀には大貿易港となって日本人町・中国人町も形成されました。15~19世紀における東南アジア貿易港の姿をよくとどめている場所です。
  • 見どころ:仏塔などの宗教的な建造物、1,000以上の木造建築物とレンガや木製の壁が、狭い通りにそって隙間なく配置されています。現存する木造建築物と街路には、17~18世紀の町並みがそのまま残っています。(柳舘)

ミーソン聖域

  • 登録年:1999年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:ベトナム社会主義共和国
  • 概要:ベトナム中部、チャンパ王国初期の首都の西方にある、ヒンドゥー教シヴァ神信仰の聖地。世紀末に創建のリンガ寺院や、13世紀までに建てられた寺堂の遺構・遺跡は大小67カ所に及びます。
  • 見どころ:比較的保存状態が良いのは、遺構Aの中心にある煉瓦積みの祠堂です。装飾文様も高度に洗礼され、インドなどからの影響を受けたチャンパ美術の頂点を示していることが分かります。(柳舘)

ハノイ – タンロン王城遺跡中心地区

  • 登録年:2010年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:ベトナム社会主義共和国
  • 概要:タンロン城をはじめとして、各時代で計画的に配置された城砦などの遺跡。ハノイにある低湿地の紅河デルタを干拓、埋め立てすることによって形成されたものです。
  • 見どころ:タンロン王城遺跡は、多数の重要な文化的、歴史的な行事に関連付けられてきた場所です。芸術、道徳、哲学、宗教などの、諸概念を先導する場でもありました。近年発掘された遺跡には、東アジアと東南・南アジアから受けた影響により形成された、特有の文化が反映されていたことが分かっています。(柳舘)

ホー王朝の城塞

  • 登録:2001年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:ベトナム社会主義共和国
  • 概要:14世紀のホー王朝の城塞。風水原理に従って風光明媚な場所に建設されており、14世紀末のベトナムにおける朱子学の開花、東アジアの他地域での普及に関する証拠となっています。
  • 見どころ:城塞跡の建築郡は、東南アジアにおける都城の新様式、その代表例となっています。また城塞跡粛清と簒奪、有能な人材の登用など、様々な進歩的改革の歴史も刻まれています。(柳舘)

ハロン湾

  • 登録年:1994年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:ベトナム社会主義共和国
  • 概要:ベトナム北部に位置する景勝地。3000余りともいわれる大小さまざまな形の島々が点在しています。多くの島の周囲は断崖で無人島のため、植物や昆虫、鳥など、貴重な生物が守られています。
  • 見どころ:石灰岩が長い年月の間に浸食され、奇岩となり、雄大で幻想的な景観をつくり出しています。「海の桂林」とも称され、幻想的な風景が広がっています。(柳舘)

フォンニャ = ケバン国立公園

  • 登録年:2003年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:ベトナム社会主義共和国
  • 概要:ベトナムとラオスの国境に位置する国立公園。約2,700種の維管束植物、800種以上の脊椎動物が生育・生息しています。そのうち、約400種の植物がベトナムの固有種、38種の動物がこの地域の固有種です。
  • 見どころ:約400万年前から形成された、アジア最古の主要なカルスト地形を持っています。乾いた洞穴から広く段々になった洞穴、鍾乳石がぶら下がる洞穴、樹状突起の洞穴、交差する洞穴に地下河川も含めた洞窟など複雑な特徴があります。そのうち、ソンドン洞窟は、世界最大の洞窟通路を有すると考えられています。(柳舘)

チャン・アン複合景観

  • 登録年:2014年
  • 登録区分:複合遺産
  • 国名:ベトナム社会主義共和国
  • 概要:ベトナム北部に位置する、石灰岩の山や鍾乳洞からなるカルスト地形。水田に囲まれています。かつてはハロン湾のように、海に沈んでいた時代もあります。現在は隆起によって地上に姿を現しているため、「陸のハロン湾」とも呼ばれます。
  • 見どころ:同地域には、10~11世紀にベトナム北部を勢力圏とした、丁朝の首都・華閭の王宮や城壁跡、仏教寺院などの文化遺産もあります。(柳舘)

アンコール遺跡

  • 登録年:1992年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:カンボジア王国
  • 概要:9~15世紀にかけて繁栄した、クメール王朝の遺跡。人工水域(バライ)と大規模な貯水池、運河、堤防の灌漑設備を建設して農業振興を図り、全盛期には東南アジアで強大な勢力を保持していました。地域一帯で政治的、文化的に先駆的な役割も果たしていました。
  • 見どころ:アンコールの石造建築物群は、芸術性がとても高く、クメール建築と称されます。独自文化の創作、近隣の伝統文化の採用によって、東南アジアの独自の建築様式を促進し、インド大陸様式から進化した建築芸術です。内戦によって崩壊の危機にありましたが、現在はそれを逃れています。(柳舘)

プレア・ヴィヘア寺院

  • 登録年:2008年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:カンボジア王国
  • 概要:カンボジアとタイの国境地域にある、ヒンドゥー教の寺院。クメール王朝によって創建されました。聖者の隠遁地があった場所であり、アンコール朝の重要な聖地の一つとなりました。
  • 見どころ:断崖上という立地条件、周囲の自然環境と融合した宗教施設として、クメール建築の代表作の一つです。石造彫刻装飾の質の高さは、他に類を見ません。1970年代からのカンボジア内戦時には閉鎖されていました。僻地にあったために破壊を免れ、保存状態はとても良く、当時の建築水準の高さが伝えられています。(柳舘)

フィリピンのバロック様式教会群

  • 登録年:1993年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:フィリピン共和国
  • 概要:16世紀以降、スペイン統治が本格化したことでキリスト教が普及。それによって、様々な教会が建てられました。凝灰岩、サンゴモ石灰岩、またはレンガのどちらでも建設され、石灰で強化されています。
  • 見どころ:ヨーロッパのバロック建築、東洋的な装飾が施された教会です。最古の石造教会とされるサン・アグスティン教会の礼拝堂は、ステンドグラスの窓、天井、壁に絵画が施され、美しく雰囲気の良い教会との評判があります。(柳舘)

フィリピン・コルディリェーラの棚田群

  • 登録年:1995年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:フィリピン共和国
  • 概要:ルソン島北部の山岳地帯にある棚田。代々稲作を行うことで維持し、発展してきた「文化的景観」の例です。ほとんど手作業で開墾した伝統的な灌漑システムであり、世界最大規模の棚田となっています。
  • 見どころ:山肌に連なる棚田の景観は、「天国への階段」と呼ばれるほどに美しいです。自然環境と人間の文化の調和を見ることができます。(柳舘)

古都ビガン

  • 登録年:1999年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:フィリピン共和国
  • 概要:フィリピン北部、イロコス・スル州の州都。スペインの植民地時代にあった建築計画と、アジア建築が融合した例となっています。
  • 見どころ:独特の文化と街並みの景観は、他の東アジアや東南アジア各地には見られないものです。戦時においての東アジアと東南アジア、そこにあるヨーロッパ貿易の町が無傷で保存された例ともされています。(柳舘)

トゥバタハ岩礁自然公園

  • 登録年:1993年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:フィリピン共和国
  • 概要:世界遺産登録された「トゥバタハ岩礁海中公園」が、その後に登録地域を拡大され、名称が「トゥバタハ岩礁自然公園」に変更されました。350種以上のサンゴ、500種の魚類など、多種多様な海洋生物の生態系を持っています。またサンゴ礁に囲まれた小島群は、鳥類の営巣地やねぐら、ウミガメの産卵地となっています。
  • 見どころ:高さが100mに達する断崖、広大な礁湖など、手つかずの自然が残っています。ダイビングのメッカとしても知られ、ダイビングスポットを回るダイビングクルーズや、船に寝泊りしながらのツアーもあります。(柳舘)

プエルト・プリンセサ地下河川国立公園

  • 登録年:1999年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:フィリピン共和国
  • 概要:フィリピン南西部のパラワン州の州都、プエルト・プリンセサにある地下河川国立公園。石灰岩洞穴の下に流れる川は、海へと続いています。全長約8.2kmで、世界遺産の中でも最長の川です。手つかずの自然が残る、アジアで有数のパラワン湿性林があります。
  • 見どころ:川の入り口に広がるラグーンが美しく、多様な生物が棲息する場所です。アンダーグラウンド・リバー・ツアーがあります。(柳舘)

ハミギタン山地野生生物保護区

  • 登録年:2014年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:フィリピン共和国
  • 概要:フィリピン、ミンダナオ島のプジャダ半島を南北に走る山地。保護区域は、ハミギタン山地の標高75mの熱帯雨林から、標高1637mの低木林にいたっています。ミンダナオ島の固有の動植物にとって、重要な生息・生育地です。1380種の動植物のうち341種は固有種であり、特に両生類と爬虫類の固有率が、ともに70%以上と突出しています。
  • 見どころ:低標高地は熱帯雨林、中標高地は地衣類、コケ、着生植物に覆われた雲霧林。矮性の熱帯林が見られる高標高地は、日本人が発見したカザリシロチョウの唯一の生息地となっています。(柳舘)