おうちでめぐろう!世界遺産

オセアニア

カカドゥ国立公園

  • 登録年:1981年
  • 登録区分:複合遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:オーストラリア最大の国立公園。世界の熱帯地域のうち、最大の国立公園の一つでもあります。サバンナ、森林、氾濫原、干潟、沿岸などの地域を含み、オーストラリア大陸内で最も多様な生態系を保全しています。また、ロックアートや遺跡などの文化的なものもあることから、複合遺産として登録されています。
  • 見どころ:公園には、オーストラリア内の3分の1以上の鳥類、4分の1の陸生哺乳類、爬虫類、カエル、魚類など、数多くの植物種や動物種が生息しています。一方のロックアートや遺跡の多くは何千年もの歴史を持ち、現在までの狩猟採集の伝統、絶滅した動物などが詳細に描写されています。(柳舘)

グレート・バリア・リーフ

  • 登録年:1981年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:世界最大級のサンゴ礁。オーストラリア北東部の海岸沿いに広がり、大きさは全長約2,000km,面積約35万k㎡となっています。
  • 見どころ:2500個の様々な形態のサンゴ礁、小さな砂浜、900以上の島々などが存在し、美しい風景を作り出しています。サンゴに限らず、魚、軟体動物、海綿、アネモネ、海洋蠕虫、甲殻類などの、相当数の絶滅危惧種や固有種を含み、グレート・バリア・リーフの多様性を十分に感じ取ることができます。(柳舘)

ウィランドラ湖群地

  • 登録年:1981年
  • 登録区分:複合遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:4万5千年~6万年前の人類居住の考古学的証拠や、砂層から人が現在のホモ・サピエンスの進化の記録が発見されています。それらから、当時の火葬の方法、化石トラックウェイ、砥石技術の早期使用、水質資源の開発などの過程を知ることができます。
  • 見どころ:炉や石器などの考古学遺跡によって、ホモ・サピエンスの生活形跡が表れている場所です。オーストラリア大陸における人類の文化と、自然環境との相互関係が良好であったことがわかります。(柳舘)

タスマニア原生地域

  • 登録年:1982年
  • 登録区分:複合遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:タスマニア州に位置し、複数の保存地域から構成されています。オーストラリア最大の自然保護地域と言われ、南半球に残る温帯原生地域の一つです。動物相は、固有種と古代系統の残存種の割合が非常に高く、様々な地形、地質、土壌、植生が存在する地域となっています。
  • 見どころ:タスマニア原生地域は、様々な固有種が存在する地域です。それらはオーストラリア本土において、絶滅または絶滅危惧種として保護されています。また人類居住の集中地域の遺跡が発見され、洞窟に残る狩猟の証拠などが発見されています。(柳舘)

ロード・ハウ諸島

  • 登録年:1982年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:タスマン海に位置する公園保護区。ロード・ハウ島の他、複数の諸島により構成されています。
  • 見どころ:存在する種として、固有種の鳥ロードハウクイナ、絶滅の恐れがあった世界最大のスティック昆虫ロードハウナナフシが生息しています。(柳舘)

オーストラリアのゴンドワナ雨林

  • 登録年:1986年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:希少な熱帯雨林種の数が多く、火山噴火口の周辺では際立った地質的特徴を見ることができます。地球進化の歴史、生物多様性などについて、科学と自然保護の両方面から国際的に重要な意味を持つ場所です。現在、植物や動物、多くの絶滅危惧種に生息地となっています。
  • 見どころ:プレートテクトニクスという学説により、オーストラリア大陸が発達していく頃、海岸線周辺の隆起によって、大陸の形に特徴が表れたのだと考えられています。そして学説の軸であるゴンドワナ大陸の存在、そこに起源を持つ植物や動物系統の広いコミュニティ範囲の多くが、ゴンドワナ雨林に残存します。(柳舘)

ウルル-カタ・ジュタ国立公園

  • 登録年:1987年
  • 登録区分:複合遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:オーストラリア中部のノーザン・テリトリー南部に位置する国立公園。公園内には世界最大の一枚岩・エアーズロックと、ドーム型の奇岩群・オルガ山があります。先住民族アボリジニの聖地エアーズロック周辺に、彼らの神話や生活が描かれた壁画が残されていたことから、1994年に複合遺産として再登録されました。
  • 見どころ:アナング族の言葉で、「ウルル」は地名、カタ・ジュタは、「多くの頭」を意味し、知識に関する聖地となっています。乾燥地の生態系の一つであり、その厳しい条件に適応した植物が育っています。(柳舘)

クイーンズランドの湿潤熱帯地域

  • 登録年:1988年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:オーストラリア全域で最大の熱帯雨林の一つであり、古くから知られている分類群・ゴンドワナ森林に最も近い植物地域と言われています。これに加えて、湿潤熱帯雨林にはオーストラリア大陸で発見されている有袋類やその他の動物など、多くが生息しています。また鳥類の歴史を研究するための、とても重要な場所でもあります。
  • 見どころ:森林や川、沿岸などによって生み出された景観、特に海辺近くの熱帯雨林に白い砂浜、沖合のサンゴ礁が合わさった景色が美しいです。そして特に、脊椎動物の多様性と固有性が非常に目立つ地域です。11の固有種と107種の哺乳動物種が生息、鳥類は368種あり、そのうち11種が固有種です。爬虫類は113種のうち24種の固有種、両生類は51種のうち22種が固有種となっています。(柳舘)

西オーストラリアのシャーク湾

  • 登録年:1991年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:オーストラリア最大の自然保護区。西オーストラリア州の、長い海岸線の最南端に位置しています。面する海域は熱帯と温帯の境界にあたり、豊かな栄養分に恵まれているため、多くの海洋生物が生息しています。
  • 見どころ:人魚伝説のモデルとなったジュゴンや、巨大なジンベイザメが湾内に生息し、ザトウクジラの回遊地でもあります。絶滅の危機にある海洋生物の避難場所とも言われています。絶滅危惧種の植物や爬虫類も、陸地の一部で生息しています。(柳舘)

フレーザー島

  • 登録年:1992年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:クイーンズランド南西部に位置する、数百の砂丘を有する世界最大の島。砂丘は南東の風に運ばれて、毎年数mずつ移動しています。19世紀前半からヨーロッパ人により開発が行われ、先住民のバジャラ人は消滅寸前にまで追い込まれました。1992年の世界遺産登録以降は自然破壊が進むことなく、現在は環境が再生されてきています。
  • 見どころ:ビーチから内陸部には、砂丘に続く熱帯雨林と湖があります。それらが作り出す景観は壮観で、美しいです。(柳舘)

オーストラリアの哺乳類化石地域(リヴァーズレー/ナラコーテ)

  • 登録年:1994年 
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:オーストラリア大陸の南と北に位置する二つの地区。いずれの地区からも、貴重な哺乳類の化石が発掘されています。クイーンズランド州・リバースレーでは2,500万~500万年前の、南オーストラリア州・ナラコアートでは20万~1万8,000年前の化石が発見されました。有袋類の先祖など、哺乳類の進化を知るうえでの重要な地です。
  • 見どころ:リバースレーで発見された化石からは、哺乳類が湿潤低地多雨林から乾燥したユーカリ森林帯へ、生息地を変化させたことが明らかにされました。またナラコーテで発掘された脊椎動物の種からは、氷河期などの気候変動に対する反応の鍵となる手掛かりを得ることができています。(柳舘)

ハード島とマクドナルド諸島

  • 登録年:1997年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:南極大陸から約1,700km、パースの西南約4,100kmの南極海に浮かぶ島々。亜南極圏に位置する唯一の活火山があり、「地中海に開いた窓」と呼ばれています。地質学的で、ダイナミックな火山活動が観察できます。
  • 見どころ:島々の大半が氷と雪で覆われているため、外来種の動植物が全く存在しません。人間の影響も受けていない点で、地球上の原生的な生態系の中でも希有な場所として存在しています。(柳舘)

マッコーリー島

  • 登録年:1997年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:オーストラリア大陸と南極大陸の、ほぼ中間に位置する島。インド・オーストラリアプレートと太平洋プレートの衝突によって生まれた、海底のマッコーリー海嶺の隆起部にあたります。
  • 見どころ:非常に風が強く、海が頻繁に荒れることで知られる緯度「狂暴な50度」に位置します。険しい崖だけではなく、湖などもあり、ペンギン、アザラシなど野生生物の集合も存在します。(柳舘)

グレーター・ブルー・マウンテンズ地域

  • 登録年:2000年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:シドニーより内陸の砂岩高原に深く切りこむ、103万haにおよぶ森林地帯。八つの保護地区から構成され、道路と都市によって二分されています。
  • 見どころ:ユーカリ全種のうち、世界の13%である90種のユーカリが存在し、生息地は広範囲にわたっています。ユーカリ以外にも、哺乳類や爬虫類などの動物も多く生息し、動植物の多様性を感じることができます。(柳舘)

パーヌルル国立公園

  • 登録年:2003年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:西オーストラリア州東キンバリー地区クヌヌラの南方に位置しています。バングル・バングル山脈があります。深く切り込んだ形の山脈、その岩石が2000万年以上かけて浸食された結果、現在のようなミツバチの巣状の塔や、円錐形の奇岩を作り出しました。
  • 見どころ:古代の岩絵や珍しい野生動物、切り立った峡谷などの、壮大な自然の美しさが広く認知されています。またキンバリー地方において、高い人気を誇る観光地となっています。(柳舘)

王立展示館とカールトン庭園

  • 登録年:2004年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:メルボルンにて開催された万国博覧会用の展示室と庭園。建物には、レンガや木材、鋼鉄や粘板岩などが使用されています。そしてビザンチンやロマネスク、ロンバルディアやイタリア・ルネサンス様式などの要素が組み合わせて建てられました。
  • 見どころ:展示室と庭園は、それぞれ1880年のメルボルン万国博覧会、1888年のメルボルンセンテニアル万国博覧会の開催時に建設されたものです。どちらも、オーストラリアの産業と技術を世界に紹介するため、植民地時代のオーストラリアで開催された最大のイベントでした。(柳舘)

シドニー・オペラハウス

  • 登録年:2007年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:シドニー湾に張り出した半島上、王立植物園やハーバー・ブリッジに近接して建つオペラハウス。1000室を有する巨大な台座の上に築かれ、歩行者用通路を兼ねるテラスに囲まれています。
  • 見どころ:貝殻に例えられる構造をしています。それがあまりにも独創的だったため、工期満了日を6年ほど超過し、完成までに16年を要した建築物です。(柳舘)

オーストラリア囚人遺跡群

  • 登録年:2010年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:18世紀から19世紀にかけて、大英帝国がオーストラリアに建設した何千もの囚人遺跡のうち、11ヵ所が選ばれ登録されたものです。主にシドニー付近とタスマニア、ノーフォーク島とフリーマントル付近の沿岸地帯に点在しています。先住民のアボリジニが、強制退去させられた土地でもあります。
  • 見どころ:英国の司法当局により、流刑に処された何万もの男女・子どもが収容されました。そして懲罰的な禁固と更生という名目で、植民地建設のための強制労働が行われていました。かつてのヨーロッパ勢力による大規模な囚人移送、それと共に植民地拡大のために囚人の労働力が利用されていたことをよく示す遺跡です。(柳舘)

ニンガルー・コースト

  • 登録年:2011年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:オーストラリア
  • 概要:オーストラリア西海岸に位置し、世界で最も長い沿岸礁のひとつを含む、海洋・陸地を合わせた場所。海洋では数多くのウミガメが生息したり、年に一度だけ300~500匹のジンベイザメが集まったりするなど、多種多様な海洋生物の生息地となっています。
  • 見どころ:陸上には、広範囲に及ぶカルスト地形と、網目状に広がる地下洞窟と地下水路が存在します。これらは、さまざまな希少な種類の生物を支え、陸上と海洋両方の多様性を保つ要素となっています。そして海洋では、柔らかな青色が広がる水中風景を見ることができ、乾燥した起伏の多い土地と合わせると、壮観な景色となっている場所でもあります。(柳舘)

フェニックス諸島保護地域

  • 登録年:2010年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:キリバス共和国
  • 概要:フェニックス諸島を取り巻く、現在世界で最も広い海洋保護地域。南太平洋に広がっている、キリバス共和国初の世界遺産です。手つかずの広大なサンゴ群島や、死火山と考えられている14の海山や深海を含む保護地域となっています。
  • 見どころ:生息する動物として、約200種のサンゴ、500種の魚類、18種の海洋哺乳類、44種の鳥類を含む約800種が知られています。鳥や魚の移動ルートや生物の宝庫となっています。(柳舘)

東レンネル

  • 登録年:1998年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:ソロモン諸島
  • 概要:西太平洋、ソロモン諸島の最南端に位置するレンネル島の一部。レンネル島は、世界で最大の隆起サンゴ礁です。
  • 見どころ:環礁中のラグーンだったテンガノ湖が、この島の大きな特徴です。テンガノ湖は塩分を含んでいます。そして固有の生物種が確認されています。しかし現在、東レンネルは危機遺産に登録されています。(柳舘)

テ・ワヒポウナム-南西ニュージーランド

  • 登録年:1990年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:ニュージーランド
  • 概要:国土の一割を占める、4つの国立公園を含む自然遺産。インド・オーストラリアプレートと太平洋プレートの接触地帯である、アルパイン断層がサウスアイランドのほぼ全域を走り、この地域を分断しています。
  • 見どころ:北部に位置するマウント・クック国立公園には、湖と鋭い峰の形を取る山が存在し、美しい景勝地を生み出しています。また南西端に位置するフィヨルドランド国立公園、その海岸線には14のフィヨルドが見られます。(柳舘)

トンガリロ国立公園

  • 登録年:1990年
  • 登録区分:複合遺産
  • 国名:ニュージーランド
  • 概要:ニュージーランド北東、その中央の火山大地にある国立公園。氷河によってつくられた地形と、火山地形の両方が見られます。またこの地域は、先住民であるマオリ人にとって宗教的な意味もあることから、自然と文化の両方の面を持つ複合遺産として登録されています。
  • 見どころ:多数の着生シダ、ラン、菌類が生育しています。また絶滅の危機に面している重種を含めた、56種の鳥類も生息しています。(柳舘)

ニュージーランドの亜南極諸島

  • 登録年:1998年
  • 登録区分:自然遺産
  • 国名:ニュージーランド
  • 概要:ニュージーランドの南東に位置する、南極海上の五つの島嶼群から構成されています。固有の鳥類や植物、無脊椎動物が存在します。
  • 見どころ:多様な海鳥とペンギンが生息しています。現在確認されている40種類の海鳥を含んだ、126種類の鳥類を観察することができる場所です。(柳舘)

首長ロイ・マタの地

  • 登録年:2008年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:バヌアツ共和国
  • 概要:バヌアツ共和国で初の世界遺産。ロイ・マタは1600年頃に存在した人物で、エファテ島での紛争に終止符を打ちました。世界遺産として登録されたのは、ロイ・マタの住居があったエファテ島沿岸のマンガース、臨終の地と伝わるレレパ島のフェルス洞窟、埋葬の地であるアルトク島の三か所です。
  • 見どころ:ロイ・マタは、平和をもたらし、社会改革を成し遂げたとして、現在でも尊敬を集めている人物です。そして首長ロイ・マタの地は、口承による伝統と考古学が、密接に結びついている場所となっています。(柳舘)

クックの初期農耕遺跡

  • 登録年:2008年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:パプアニューギニア独立国
  • 概要:パプアニューギニア南部の湿地帯にある、ニューギニア島最古の農耕地。発掘調査により、少なくとも7000年前から耕作が行われてきたことが判明しましたが、始まりが1万年前までさかのぼる可能性も出てきています。
  • 見どころ:タロイモやヤムイモなどの生産活動が、開始以来一度も途絶えていない場所です。約6500年前に、植物採集が農業へと変わりました。4,000年前にはバナナの栽培も始まったことが考古学的に証明されています。長期にわたった独自の農業の発展、農法の変化について、考古学的な裏付けのある場所となっています。(柳舘)

南ラグーンのロックアイランド群

  • 登録年:2012年
  • 登録区分:複合遺産
  • 国名:パラオ共和国
  • 概要:パラオ南西部に浮かぶロック諸島のラグーン。石灰岩の島々と周囲のサンゴ礁で構成されています。445にも及ぶ島々はサンゴ礁に由来し、火山活動による隆起によって誕生しました。淡水湖と海水湖からなる52の海洋湖は「生物進化の実験室」と呼ばれるほどの、多様な性質を持っています。
  • 見どころ:さまざまな生物の新種がよく見つかる場所です。現在は無人島ですが、紀元前3100年から2500年間にわたって人が住んでいました。洞窟や岩絵、墓など生活の痕跡があることから、複合遺産に登録されています。(柳舘)

レブカ歴史的港町

  • 登録年:2013年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:フィジー共和国
  • 概要:南太平洋地域にある、植民地都市の代表。ヨーロッパやアメリカからの植民者が住み始めた1820年代以降、重要な交易拠点として発展しました。1874年に、イギリスの植民地フィジーで最初の首都となりました。
  • 見どころ:コロニアル風の建物による町並みからは、19世紀における南太平洋にあった植民地都市の、発展段階の特徴を見ることができます。(柳舘)

ビキニ環礁核実験場

  • 登録年:2010年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:マーシャル諸島共和国
  • 概要:マーシャル諸島共和国で初の世界遺産。アメリカ合衆国による初の水素爆弾実験を含んだ、計67回の核実験が実施された場所です。
  • 見どころ:一連の実験の威力は、広島に落とされた原爆7000回分に匹敵します。実験により、環礁の地質や自然環境、人びとの健康などに重大な影響が及ぼされました。これらのことから、ビキニ環礁は「核の時代」の幕開けの象徴となったと言えます。(柳舘)

ナン・マドール:東ミクロネシアの儀式の中心地

  • 登録年:2016年
  • 登録区分:文化遺産
  • 国名:ミクロネシア連邦
  • 概要:東ミクロネシアの島々における儀式、その中心地に見られる巨大建造物の遺跡群。ナン・マドールと呼ばれ、玄武岩とサンゴの巨礫岩の壁で構築されています。また島々には、1200年から1500年の間に建てられた石の宮殿、寺院、墓所や居住地域が残っています。太平洋諸島文化のうち、シャウテレウル朝の儀式に関するものとして代表的なものです。
  • 見どころ:巨大建造物は、高度な技術を用いられて建てられました。ここから、当時の島社会の複雑な社会的・宗教的慣習があったことが読み取れます。しかし周辺のマングローブが成長し、水路も泥によって沈みかけるなどにより、危機遺産のリストにも記載されました。(柳舘)