学内実習プログラムの充実化

本学の学芸員課程は1995年に開設されました。しばらくの間は課程の専任教員が不在で、旧国際学部教員を中心とした専任教員が兼任の形で運営が進められました。なかでも、学内実習は創設当初から実施され、専任の複数の教員が担当していました。

実習は、一度に半日または1日単位の時間を必要とすることから、それぞれの教員が長時間確保できる曜日・時間帯に実施されました。これが、学生の多様な興味・関心に呼応した「プログラム制」による学内実習のスタートとなります。

博物館実習は1996年から開始され、当初のプログラムは13で、学生は、この中から希望のプログラムを複数選択し、単位を修得する形でした。

学芸員課程では、資格取得希望者の増加に対応するため、当時の国際学部のほか、文学部や経営政策学部の教員の応援も得ながら、講義科目とともに実習のプログラム数を増やしていきました。

2004年度からは、さらなる博物館実習充実のため、春・秋学期計8つのプログラムを追加しました。

施設と設備の整備

実習の多様化と受講生の増加に呼応して、実務教育に欠かせない実習スペースの確保や設備・機材の拡充は常に迫られる問題ですが、本学では学内の理解によって徐々に充実していきました。

発足当初の博物館実習室は、旧男子寮(崇貞寮)の風呂場を改造した1室でしたが、その後、学生寮の居室を改装した部屋(忠生第二ゼミハウス)へと移り、さらに2003年度には、其中館に移転して実習室2室を整備しました。

これにより、古文書や絵図などの平面資料の実習と、民具や民族資料などの立体資料の実習とを分けて実施することが可能となったのです。