
地震のマグニチュードと発生回数に関する演習(グーテンベルグ・リヒターの関係)
目的:地震のマグニチュードと発生回数の関係を導き出し,起こりうる最大級の地震のマグニチュードを推定する.
準備:半対数方眼紙
作業
@ 表@には日本付近(北緯25〜48°,東経125〜150°の範囲)で,1961年から1991年の間に気象庁が決定したマグニチュード5以上の地震の発生回数が示してある.
半対数方眼紙の普通の目盛りを横軸にしてMをとり、対数目盛りを縦軸にしてMをとってグラフを描きなさい.
A このグラフからマグニチュードと地震の発生回数には次式の関係があることが推測される.
グラフより係数aとbの値を求めなさい.
式 log N=a−b・M
考察
@ Mが1だけ大きくなると地震の起こる回数nは何分の1になるか.
A 求められた関係式より,起こりうる最大級の地震のマグニチュードを推定せよ.
B 統計期間を100年間にすると考察Aの結果はどう変わるか.
C bの値には地域性が見られ,地震活動の違いを示している.
作業Aで求めた値と下の表Aとを比較し,各地域の地震活動の違いを考察せよ.
また,その違いを生じる原因について,それぞれの地域のプレートテクトニクスにおける位置を踏まえながら考察せよ.
表@日本付近の浅発地震のMの分布
表A 各地域のbの値
地域 | b値 |
東太平洋(海嶺) | 1.8 |
大西洋(海嶺) | 1.4 |
ニュージーランド | 0.87 |
中国大陸 | 0.57 |
オーストラリア | 0.44 |
統計期間 西暦(1961〜1991年)
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